成果主義
モチベーションアップの法則

成果主義でモチベーションは上がるのか?

企業が社員のモチベーションを上げるために成果主義を導入することがあります。バブル崩壊後の日本企業ではそれまでの年功序列を捨て、こぞって成果主義を導入しました。
しかし、その多くの試みは失敗に終わったと言っても良いものばかりでした。

成果主義は本当に人のモチベーションを上げることができるんでしょうか?
それとも働く人を不幸にする仕組みなのでしょうか?

ここでは成果主義について考えていきます。

スポンサーリンク

成果主義とは?

成果主義とは、仕事における報酬や人事を「仕事の成果」を基準にして決定すること。 日本企業で長年採用されてきた「年功序列」(年齢・勤続年数を基準に報酬や人事を決定)に変わる制度として、多くの企業で採用されました。

成果主義のメリット3つ

成果主義のデメリット3つ

成果主義は誰のため?

実は、多くの成果主義は総額人件費を下げるために導入されていることが多く、経営陣にとっては都合が良いが、従業員にとって負担が多いケースが目立ちます。
したがって、成果主義は大抵どこでもあまり従業員には評判が良くありません。

世界一の売り上げを誇る小売業が米国にありますが、従業員の10%近くは生活保護を受けているといいます。そして「エブリディロープライス」と低価格をうたいながら、その会社のCEOは全米トップ5の報酬(2016年は約22億円)を得ているといいます。

企業の評価制度は、そこで働く従業員に大きな影響を与えます。 成果主義が働く人たちのためのものか、ただ経営陣にとって都合の良いものか、同じ成果主義といっても大きな違いがあります。

成果と人、どちらを重視するか?

「成果」と「人」に対する関心の割合をわかりやすく理解するためには、「マネジリアル・グリッド」というツールが役に立ちます。テキサス大学教授のロバート・ブレイクとジェーン・ムートンが、リーダーの特徴的な2つの行動スタイルに着目して考案したものです。 

年功序列は左上の「社交クラブ型」、完全歩合制などの成果主義は右下の「タスク志向型」と言って良いでしょう。

もちろん、成果へ関心と組織のメンバーへの関心、両方強く配慮している仕組み(チームマネジメント型)が大きな成果を残し、評価も高いことがわかっています。
ただし、両方に関心を寄せた仕組み(チームマネジメント型)がいかなる状況下でも最も有効である、と言い切ることができる訳ではありません。
状況によっては、「成果」への関心が高く「人」への関心が低い(タスク志向型)や、「成果」への関心が低く「人」への関心が高い(社交クラブ型)の方が効果的な場合もあります。

長年、日本で年功序列の仕組み(社交クラブ型)が採用されてきたのは、それが組織にとって有利だったからです。全体として成長していた時代はリスクを冒してチャレンジするより、大きな流れに乗って組織を固めた方が有利だった。
しかし、バブル崩壊とともにその仕組みが有利でなくなってしまった。そこで多くの組織は急激に成果主義(タスク志向型)にカジを切った、というのが成果主義が多くの企業に採用されるようになったキッカケです。

ただし、多くの日本企業は成果主義の運用が初めてだったため、無理な運用をしてしまい、結果として成果主義の導入に失敗してしまった。

成果主義でモチベーションは上がる?

成果主義という制度は、適切な状況と適切な運用ができれば、働く人のモチベーションを上げるのに役立つものだと言えます。 ただし、状況が適切でなかったり、その目的や運用が適切でなければ、逆効果にもなり得るものです。
まさに「毒にも薬にも」なり得るもの。慎重に扱う必要があります。

また、成果主義に肌が合う性格の人とそうでない人がいるのも確かでしょう。とにかく競争するのが好きな人には向くかもしれませんが、仲間で助け合い支え合いたいと考えている人にはあまり向かないでしょう。

評価制度は、私たちの働き方だけでなく生活や幸せといったものに対しても大きな影響を与えるものです。年功序列の安定した働き方が良いのか、成果主義でバリバリ働く方が良いのか、またはその中間あたりが良いのか、働く人一人一人にとって、とても大切なことなので慎重に判断する必要があります。

この記事が気に入ったらいいね!で最新記事をお届けします。