体験談その2
「お金」か「やりがい」か

当サイト運営者のモチベーションにまつわる2つ目の体験談をご紹介します。

私は27・8歳の頃にフリーランスとして独立しました。今からもう15年以上前のことです。

最初は地元企業のホームページ制作などを請け負っていました。 当時はまだホームページを持っている企業も少なかったので、仕事はすぐに軌道に乗りました。

しかし、それもつかの間。依頼主の言う通りにホームページを作ることがすぐに苦痛になってしまいました。

「言われたことをやるばかりで何にも楽しくない…」と思うようになったのです。

収入源が無くなるのは困ります。でも、そこに楽しさや情熱があるかということを仕事を続ける上での大事な判断基準にしていたので、そのとき抱えていた仕事は全て手放しました。

「お金」か「やりがい」かの二者択一で、迷うことなく「やりがい」を選択したのです。

そして、自分のサイトを運営し始めました。通信料金の比較サイトです。

それまでのうっぷんを晴らすかのように自分の思うままにサイト作りに没頭し、テレビや雑誌などあらゆるメディアから取材を受けるような、なかなかの有名サイトが出来上がりました。

しかし、当時まだ広告などネット上でお金を稼ぐ手段が発達していなかったため、いくらサイトに集客があってもほとんどお金になりません。

そこで、「ただ自分が良いと思うものを作るだけじゃダメだ、ちゃんとお金を稼ぐ仕組みにしなくては!」と思うようになります。

ビジネススクールに通ってビジネスのイロハも学びました。

その後、ネットにまつわる様々な外部環境が整ってきたこともあり、新しいサイトを次々と立ち上げるとともに、法人化して売上目標を設定してサイト運営をするようになりました。 

その目標の一つは年収で2,000万円を稼ぐということでした。私自身はあまりお金を使う方ではないので、本当はそんなになくても良いのですが、何かで見た雑誌に「年収2,000万円がビジネスマンとしての上がりだ」と書いてあったからです。なぜかわかりませんが、「じゃあ上がりを目指そう」ということにしたのを覚えています。

その後、売上は順調に伸び、数年後にはその目標はめでたく達成されました。

やったー!!!

………。

しかし…

そこで私は完全に目標を見失ってしまいました。 ただがむしゃらに目指してきたゴールの先には何もなかったんです。会社を大きくするという所に情熱が持てなかった私は、次に目指すものがなくなってしまいました。

お金よりやりがいを選んで歩んできたはずなのに、いつの間にかお金を目的に仕事してしまっていたので、仕事の純粋な楽しさも見失っていたのです。

目標も情熱も失い、砂漠の真ん中にポツンと佇んでいる感じ…。

お金はあるけど自分の中身は空っぽ…。

そんな感じでした。
今にして思えば、燃え尽き症候群のようなものだったのでしょう。

目標を見失う直前の私。

ただ目標を設定してがむしゃらに頑張るだけではうまくいかないこともある。モチベーションの難しさと奥深さを身をもって体験しました。

これがモチベーションにまつわる2つ目の体験談です。

▼運営者の体験談その3
恐れを手放しあるがままの自分で

このサイトは、生き方・働き方を模索する人のためのWEBマガジンです。月間300万pv。運営者は原宿に住むコーチ、ブロガー。
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