映画「十二人の怒れる男」〜偏見は真実を曇らせる

「十二人の怒れる男」は、1957年に制作されたアメリカ映画。
内容は、父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員たちが議論を交わし最終的な評決に至るまでの様子を描いたもの。
密室劇の金字塔と呼ばれている名作です。
もちろん、映画としてとても面白いので、観るだけでも十分楽しめる作品です。
この作品の見どころは、事件そのものではなく、議論を交わす中で起こる12人の男たちの心理的な変化です。
それが丁寧に描かれていて、とても興味深いのです。
この映画は、12人の陪審員のうち1人を除いた11人が少年は有罪であると主張するところから始まります。
しかし、それらは(後で徐々に明らかになるわけですが…)先入観と偏見から来ていたり、単に周囲に流されただけの意見だったりします。
人は偏見や先入観で物事を見ている
これは現実でも良くあることです。
私たちは、たいてい事実をそのまま見ているのではなく、自分に都合の良いように見ていることがほとんどです。
事実を積み上げて自分の意見を形成するのではなく、偏見や先入観から自分の意見を作り、そのメガネを通して事実を見ているのです。
この映画の中でも、「スラム出身者は悪いことをするに決まっている」という偏見を持っている者や、「早く帰りたい」という自分の都合だけで判断しようとする者など、事実より自分のメガネを通して物事を見ている人たちがたくさん登場します。
普段はそれでも良いのですが、大事なことはキチンと事実を検証して決めないと誤った判断をしかねません。
例えば、「今日のランチは何を食べよう?」と考えるときには、いちいち事実を積み上げて意思決定する必要はありません。
「今日は〇〇気分〜♪」で十分でしょう。
しかし、あなたが会社の社長で、その方針を決定するときにも同じようにその時の気分で決めてしまっていたら、従業員を路頭に迷わせてしまうことになるでしょう。
大事な場面では、自分の偏見や先入観を捨て、事実を積み上げて合理的な答えを求める必要があります。
この映画の言葉にもあるように「偏見は真実を曇らせる」のです。
論理思考のクラスで話題になった映画
私がこの映画を最初に観たのは、当時通っていたビジネススクールで論理的思考のクラスを受講していた時です。
そのクラスでこの映画が話題になったのです。
まさに、そのクラスで学んでいたこととこの映画の内容がマッチしていたのです。
「人は普段どのように物事を判断しているのか?
」「色メガネを外して論理的に考えるとはどういうことなのか?
」といったことについて、この映画から多くのことを学びました。
最後に
この映画の楽しみ方は他にも色々あるでしょうが、そんな観点からこの映画を観てみるのもきっと良い勉強になると思います。
もし興味のある方は是非。オススメの映画です。
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