同族嫌悪とは?
『同族嫌悪』とは、自分に似た者に対して抱く嫌悪の感情のこと。
似た者同士であるがゆえに、細かな差異がいちいち気になり、嫌悪感を抱いてしまいやすいのです。
例えば、あるアイドルグループのファンの女性は、同じグループのファンである女性に対して厳しい目を向けがちです。
たいてい、ファンとしてのルールのわずかな違いなどに対して非常に敏感であり、相手を手厳しく非難することも少なくありません。
こうした心理の裏には、ライバル心や自己顕示欲・独占欲が潜んでいると考えられます。
また、自分とどこか似ている人の中に自分の欠点を見出して嫌悪感を抱くこともあります。
心理学者のユングは、他人に知られたくない隠れた自分の気質を「影」と呼び、その「影」を他人の言動に見出し、批判する行為を「投影」と呼びました。
自分の中にある見たくない部分だからこそ、必要以上に目に付いてしまうのです。
似た者同士だと、きっと最初は話が合うでしょう。
しかし、だからといってそのまま仲良くなれるとは限りません。
似た者同士だからこそ「同族嫌悪」が起こる可能性もあるというわけです。
「よくわからないけど、なんだかあの人嫌いだ」
「あの人のこと見ているとイライラする」
そんな風に思う時、そこには「同族嫌悪」が潜んでいるかもしれません。
もしかしたら、その人と心の中で競い合っていたり、自分の影を投影しているのかもしれません……。
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