ポジティブ思考になる方法、最強コーチのレッスン
「ついネガティブになってしまう自分を変えたい。ポジティブになりたい」という声はとても多く聞かれます。 ネガティブ思考だと、悪いことばかり頭に浮かんで自分の力を発揮できない、何事にも消極的になってしまう、何より人生を楽しめない、といいます。
そんなネガティブ思考を手放してポジティブ思考を手に入れ、「もっと自由に自分の力を発揮して人生を楽しみたい!」と多くの人が考えるのは当然のことです。
ここでは、そんなポジティブ思考を手に入れるために非常に参考になる、ゴルフの最強コーチであるルディ・デュラン氏(タイガーウッズを4歳から指導)の「ポジティブ思考になるためのレッスン」などを紹介していきます。
ポジティブ思考は単なる楽観的とは違う
ポジティブ思考になるための具体的な方法を知る前に、まずポジティブ思考とは何か?を押さえておきましょう。
ポジティブ思考とは、単なる楽観主義とは違います。 単にネガティブなものを否定し、好ましくない情報をすべてシャットアウトという意味でも、「きっと何か良いことが起きるだろう」とただ手をこまねいて待っているのでもありません。
ネガティブな部分に光を当て活力を失うのではなく、ポジティブな部分に光を当て活力を得るということです。 ポジティブ思考の人にとっては、失敗も成功のための一つの土台にすぎません。
「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」 トーマス・エジソン(発明家)
ポジティブ思考は選択できる
駅のホームに立つ自分を想像してみてください。ホームの片方には「ネガティブ思考の電車」が、もう片方には「ポジティブ思考の電車」が到着しています。
行先は真逆です。
これまでのあなたは何も考えず「ネガティブ思考の電車」に乗っていたのかもしれません。それが当たり前だと思っていたのか、反対側の電車に気づいていなかったのかもしれません。
でも、もちろんその気になれば「ポジティブ思考の電車」に乗ることができます。
ただそれに気づいて選択すれば良いだけです。
それでも最初はこれまでと逆方向の電車に乗って不安一杯になるでしょう。居心地の悪さも感じるはずです。ただしそれも最初だけ。何度か乗っていればすぐにその電車に慣れていきます。
ポジティブ思考になるというのはそういうものです。
ちょっとしたキッカケと習慣です。
誰でもちょっとしたコツを掴めば選択できるようになるものです。
成功体験を積み重ねることでポジティブ思考になる、最強コーチのレッスン
さて、では実際に「ポジティブ思考の電車」に乗るにはどうしたら良いのでしょう。
ここでは、冒頭で紹介したゴルフコーチ、ルディ・デュラン氏がテレビの企画で来日し、日本の中学生たちに行ったレッスンを紹介します。
デュラン氏が行った1週間のレッスンの中に技術的なものはほとんどなく、ほぼ全てが「気持ちの持ち方」に関するレッスンでした。
要するにそれは「ポジティブになるためのレッスン」であり、それによって子供たちは自分が本来持っている力を発揮できるようになっていきます。
(参考)NHKのドキュメンタリー番組「奇跡のレッスン ゴルフ編」
彼がそこで行った指導は次のようなものでした。
⑴良い記憶だけの日記をつける
レッスンの初日に、デュラン氏は子供達にノートを手渡します。いわゆる日々の練習ノートのようなものですが、これを手渡されたら、おそらく我々日本人の多くは「反省点や修正点」ばかり書いてしまうでしょう。でも、デュラン氏は「このノートにはうまくいったことだけを書くように」と指示します。
実際、子供たちも最初は苦労します。
「左バンカーに入った。右足が浮くのが早かった」「1.5mのパットを外した。どうやって直すか」といったように反省点ばかり書いてしまいます。
しかし、このノートを書いていくうちに子供達の意識が変わっていきます。
繰り返し「良かったこと」を書こうとしているうちに、だんだん良かったことを書けるようになっていくのです。
まさに、ネガティブ思考の子供たちが徐々にポジティブ思考に変わっていく姿がそこには映し出されていました。
⑵結果だけでなくプロセスを重視する
ゴルフではボールをバンカーに入れてしまった場合、その結果だけを見ると悪い結果ということになります。 しかし、例えば「ボールを最後まで見て打つ」と意識しながら打ったとしたらどうでしょう。それも評価することができるようになります。
つまり、たとえ結果が悪くても、そのプロセスがOKならポジティブに捉えられるということです。
結果だけを見ていると、自分ではどうしようもないものに気持ちが左右されてしまいますが、自分の努力次第で変えられるもの、つまりプロセスにも注目して入れば、どんな結果であっても全てがネガティブというわけではなくなります。
自分がネガティブだと思う人は、もしかしたら結果ばかりに注目していて、そのプロセスを評価していなかったのかもしれません。
⑶無理な目標設定をしない
ゴルフには各ホールにパーという基準となる打数が設定されています。多くのゴルファーはそれを基準にしてゴルフをしますが、実はこれは上級者の打つ基準打数。だから子供たちがパーで回れないのは当然です。
にも関わらず、何となくパーを狙ってしまうから、どうしても背伸びして力んでしまう。上級者基準でゴルフをしていたら失敗ばかりに目立つのも当たり前です。無理な目標設定が、ネガチィブ思考を招いていたというわけです。
そこで、デュラン氏は個人個人の実力に応じたパーソナルパーというものを設定して子供達にゴルフをさせます。 これにより、自分の実力に合った目標に向け伸び伸びプレイできるようになるというわけです。
⑷自己評価
デュラン氏は、子供達に自分のショット1打1打に次の6段階の自己評価をするよう指示します。
1、とても良い
2、良い
3、まだ大丈夫
4、ぎりぎりセーフ
5、悪い
6、最悪
たとえ悪いショットでも、OBや池ぽちゃなど明らかなミスショット以外は「ぎりぎりセーフ」と判定します。その狙いは状況をできるだけポジティブに捉えようとすることでしょう。それによりそこからリカバリーしようという前向きな姿勢が生まれてくるわけです。
普段我々は自分の置かれている環境に対して必要以上に厳しい評価をしているのではないでしょうか。「あぁ、もう全然ダメだ」と。 しかし、そうした厳しい評価はネガティブ思考を招きます。このレッスンでは、こうして状況判断や自己評価に関しても意識的にポジティブ思考に変えていきます。
⑸サクセストレーニング
まだ初心者の子供達には、3回まで打ち直せる特別ルールでコースを回ります。スコアにはうまくいったショットだけを記録。これにより良い記憶だけを残していくのが狙いです。子供達も何度もやり直すうちにだんだん調子を上げていきました。
ポジティブ思考になるために良い記憶を蓄積していく
デュラン氏が行ったレッスンは、すべて良い記憶を蓄積していくことが狙いです。
それによりポジティブ思考になり、自分の持つ力が発揮できるようになるというわけです。
子供がどんどんポジティブ思考になり実力を発揮する姿を見た、ある父親の言葉が印象的でした。
「これまでは「なんで悪かったの?」と聞いていたけれど、これからは「今日はどこが良かった?」と聞いていきたい」
デュラン氏のレッスンは、少しアレンジすれば、ゴルファーや子供だけでなく誰にでも役に立つでしょう。ポジティブ思考になりたい人はぜひ自分なりにアレンジして試してみてください。
ポジティブ思考はモチベーションを生み、実力の発揮に役立ちます。日々、良い記憶を蓄積していきましょう。そして、明るく活力に溢れた人生を歩んでいきましょう。
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