幸せな人とは?~世界150ヵ国の調査結果でわかった5つの要素
幸せになりたいですか ── ?
そう聞かれれば、きっと誰だって「そりゃあ、なりたいです!」と答えるはずです。
では、「あなたにとって幸せとは具体的にどんなことですか?」と聞かれたらなんと答えるでしょうか。
きっと即答できる人はほとんどいないのではないでしょうか。「え~っと、人とのつながり?」とか「ん~、あたたかい家庭?」とか「やっぱりお金持ちになること?」なんていう答えが返ってきそうです。
つまり、ほとんどの人は、「幸せにはなりたいけれど、何が幸せなのかはわかっていない」ということです。
当たり前かもしれません。これまで学校や友達同士で「幸せ」についてちゃんと話し合ったり考えたりする機会はほとんどなかったでしょうから。
もちろん、幸せの形は人それぞれで正解があるわけではありませんが、調査会社のギャラップ社が行った幸せの構成要素についての150か国に及ぶグローバル調査の結果は、そんな「幸せ」を考える上で大変参考になるものです。
その調査結果は次のようなものです。
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人の幸せを決定する5つの要素
- 1、仕事に情熱を持って取り組んでいる。
- 2、よい人間関係を築いている。
- 3、経済的に安定している。
- 4、心身ともに健康で活き活きしている。
- 5、地域社会に貢献している。
一つ一つの要素は何も特別なことではありません。ただし、これらは相互に深く関係していてい、どれか一つを切り離して扱うことはできません。例えば仕事だけに集中する人生はやがて破綻してしまいます。
これら5つの側面が互いに関わりあっていてこそ、私たちは本当に人生に満足し、幸せを実感できるんだそうです。
ちなみに、すべての要素でハイスコアの人の割合はわずか7%。 重要なことは1つの要素だけ突出してうまくいっていても、残る4要素をないがしろにしていると、「日々幸せを感じる生活」は手に入らないということです。
それでは、各要素をもう少し詳しく見ていきましょう。
目次
- 幸せな人は仕事に情熱を持って取り組んでいる
- 幸せな人は良い人間関係を築いている
- 幸せな人は経済的に安定している
- 幸せな人は心身ともに健康で活き活きしている
- 幸せな人は地域社会に貢献している
- 幸福の習慣
- 幸せな人に共通する13の習慣
幸せな人は仕事に情熱を持って取り組んでいる
ここでいう仕事とは必ずしも収入を得るものだけでなく、ボランティア活動なども含まれます。 大事なことは、多くの時間を費やすものに情熱を持って取り組んでいるか、ということです。
この仕事の幸福は、5つの要素の中でも最も重要なもので、仕事の幸福度が高い人は、そうでない人に比べて「自分はすばらしい人生を送っている」と思う割合が2倍も高いのだとか。
しかし、実際には世界中で働く人の3分の2は毎日仕事が終わるのを待ち望んでいる状態だそうです。
また、「仕事が楽しい」と思える人の共通点として、自分の強みを使う機会があるということが紹介されています。 確かに、仕事の中に自分の強みを活かす機会があれば、労働意欲は間違いなく高まるでしょう。
幸せな人は良い人間関係を築いている
これまでの人生で印象に残っている出来事や体験を思い出すと、そこには必ず「自分以外の誰か」が関わっていたはずです。このことからも、やっぱり人間関係がどれだけ人生に大きな影響を与えるかがわかります。
研究では、人間関係の幸福がうまくいっている人は平均して1日6時間を人間関係に使っているそうです。内向的な人はもう少し時間的に減るかもしれませんが、それでも基本は同じで、コミュニケーションの時間を少しでも長く持つと、人生の全体的な質を高める効果があるといいます。
確かに人と積極的に関わって良い人間関係を築いている人はイキイキしてますね。
また、人間関係の幸福度を高めるためには、親友を持つことが有効だといいます。 その親友との関係の質が、健康状態や幸福度を高めることにつながるということが明らかになっています。
既婚者は夫婦関係がこじれていると健康状態が悪化し老化が加速するという研究結果も発表されていますし、親友が一人もいないと、孤独、退屈、うつなどにつながる可能性のあることも指摘されています。
また、研究によると、人の気分や感情は周囲の人と互いにシンクロしていて、幸福も肥満も人から人へ感染するのだそうです。 つまり、自分が幸せなら周囲の人も幸せになる可能性が高まり、自分が肥満なら周囲の人も肥満になる可能性が高くなるということです。 確かに、不機嫌な人が一人いるとそこにいる人たち全員に影響しますし、逆にご機嫌な人がいるとその場全体が明るくなります。
我々は互いに影響しあって生きていることは間違いありません。どんな人に囲まれ、どんな人間関係を築いていくかは幸せにとても大きな影響を及ぼすでしょう。
幸せな人は経済的に安定している
お金と幸せとの関連はよく語られることが多いと思いますが、ここで語られる経済的な幸福度が高い人たちは何も特別なお金持ちではありません。
身の丈に余る借金を避け、コツコツと蓄えを増やし経済的な安心感を得ている人たちが、経済的な幸福度が高い人たちだということです。
身の丈を超える生活水準やハイリスクハイリターンの資産運用などは、絶え間ないストレスを生み出し、人生全体の幸福にはマイナス要因になります。
年収や資産が少なくても、自分の収入と支出を自分で決めてコントロールし「何か欲しいものがあったら買えるし、やりたいことがあったらできる」と感じている人は幸福度が高いということです。
そんな経済的幸福度の高い人たちは、お金の使い方も賢く、モノより体験に好んでお金を使います。また、自分のためだけでなく、誰かを喜ばせるためにお金を使います。
年収別にみると、年収が200~250万円未満の人は、モノにお金を使っても経験にお金を使っても幸福度にさほど変わりはありません。
しかし年収がそれ以上の人はモノを買うよりも経験に出費した方が幸福度は2〜3倍に高くなるという結果が出ました。これは年収が多い人ほどその差は大きくなるようです。
モノを所有する欲求がある程度満たされて初めて、体験を通して得られる幸福度が高まるようなシフトが起こるのだと考えられます。
幸せな人は心身ともに健康で活き活きしている
健康が幸せに必要不可欠であることは誰しもが認めることでしょう。 身体的な幸福には、健康に良い食事、定期的な運動、そして睡眠がとても大切です。
運動に関しては、ほんの20分の運動で1日中気分が良くなり、週2日以上運動している人は運動していない人に比べて圧倒的にストレスが少なく幸せな気分で生活しているのだそうです。
そして、定期的に運動することが習慣化している人は、運動する理由として、気分も見た目も良くなること、そして自分に自信が持てるようになることを挙げています。
幸せな人は地域社会に貢献している
地域社会に関する幸福度が高い人は、自分の住んでいる地域社会に誇りをもち、感謝し、何かしらの形で地域貢献を行なっています。
そして、この地域社会への貢献が「いい人生(グッドライフ)」と「すばらしい人生(グレイトライフ)」の違いを創り出している可能性が高いといいます。
人のために行動すれば自分の幸福度が向上します。そして、地域社会への貢献は自分ごとで身の丈に合っていて、その成果が体感しやすいというメリットもあるのです。
幸福の習慣
いかがでしたか?「幸せになりたい」と思ったら、まずここで紹介した5つの要素を見直してみることをオススメします。
幸せな人になるにはここで紹介した5つの側面が全て大切なのです。
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人の幸せを決定する5つの要素
- 1、仕事に情熱を持って取り組んでいる。
- 2、よい人間関係を築いている。
- 3、経済的に安定している。
- 4、心身ともに健康で活き活きしている。
- 5、地域社会に貢献している。
お金持ちがそれだけでは幸せになれない理由がこれで明らかになりましたね。
周りから見たらとっても恵まれているのに本人はあまり幸せそうじゃないという人は、きっとこれらのいずれかの要素が足りてないということなのでしょう。
繰り返しますが、これらの要素のうち1つだけ突出してうまくいっていても、残る4要素をないがしろにしていると「日々幸せを感じる生活」は手に入リません。
これらは世界中どんな国の人にも当てはまる要素です。
ここで紹介した内容についてもっと詳しく知りたい方は、この記事の参考図書「幸福の習慣/トム・ラス, ジム・ハーター 」を読んでみてください。
幸せな人に共通する13の習慣

ここまでで幸せな人の形が見えてきたと思います。
ここからは、幸せな人に共通する13の習慣をご紹介します。
わずかな習慣の違いも、毎日積み重なれば大きな違いとなってその人の人生に反映されていきます。 これらを一つでも自分の習慣として取り入れることができれば、それだけ幸せに近づいていくでしょう。
1.週に2回は運動する
定期的な運動は、肉体的にも精神的にも非常に効果的です。 心身ともに健康であれば、多少の困難にだって耐えられますし、楽しいことはより楽しむことができます。
逆に不健康だと、仮にいくらお金があっても、どんなに大好きな人が目の前にいても、心から楽しむことができないでしょう。
人間は本来体を動かすようにできてます。定期的に運動するのが自然な姿です。
2.自然に触れる時間を持つ
毎日忙しく暮らしていると、いつの間にか生活リズムが早くなってしまいます。 そして気づかぬうちにどんどん疲れ果てていきます。
そんな時は自然の中で思いっきり深呼吸しましょう。 自然の中でリラックスして、自分をリセットしてあげましょう。
3.月に1冊は本を読む
成功する人は決まって読書家です。本からたくさんの知識や情報を得るからです。 ハッキリ言って、全く本を読まないで成功したという人の話は聞いたことがありません。
成功と幸せは少し違いますが、幸せになるためにも、先人の知恵が大いに役立つはずです。
4.食べ過ぎ飲み過ぎをやめる
暴飲暴食の習慣は、間違っても健康的な習慣とは言えません。 たいてい食べ過ぎ飲み過ぎの人は、何かしらのストレスを抱えていて、そのはけ口としてそれを行なっています。 もしくは、単純に目の前の誘惑に勝てないのかもしれません。
いずれにしても、幸せな人で暴飲暴食の習慣がある人はほとんどいないでしょう。
5.お金の無駄遣いをやめる
たとえ貧乏であっても幸せになることはできます。 しかし、たとえお金に余裕があっても無駄遣いの習慣がある人は決して幸せにはなれません。
つまり、お金は稼ぐことも大事ですが、どう使うかが幸せにとっては大事なのです。 たとえ少ない額だとしても、それを有意義に使うことができる人は、どこか満たされているはずです。
一方、お金に余裕があっても、それを無駄なことにしか使うことのできない人はどこか虚しさを感じるでしょう。
6.他人を妬まない、悪口を言わない、誰かと比べない
自分と誰かを比べるのは不幸の始まりです。上を見ればきりがありません。 そうなると、どうしても卑屈になり、自分が惨めに感じてきて、幸せからどんどん遠ざかってしまいます。 妬みや悪口は厳禁です。
7.テレビ、ネット、SNS、ゲームの時間を減らす
エンターテイメントはもちろん楽しいものばかりです。 ただし、そこに本質的な幸せがあるかというと、そうではないでしょう。 あくまでも手軽に楽しむだけのものです。
それなのに、そこに人生の多くの時間を費やしてしまうのは考えものです。 テレビ、ネット、SNS、ゲームは、幸せには直接つながりません。
8.家族や友人と楽しむ時間を持つ
親密な人間関係は幸せにとって不可欠です。これが無ければ、決して幸せになることはできません。
幸せな人は、家族や友人と親密な関係を築いています。そして、そのための努力を惜しみません。
9.考えすぎを手放しシンプルに考える
考えすぎは不幸の元です。必要のないことまで考えて、自ら人生を困難にしている人も少なくありません。
幸せな人は、物事をできるだけシンプルに考える習慣を持っています。 ネガティブなことであってもあまり長く引きずることなく、割り切る術を身につけています。
10.感謝する
幸せな人は決まって感謝する習慣を身につけています。毎日1,2分感謝する時間を持っている人も少なくありません。
その人が意識を向けたものは拡大します。だから、自分が恵まれた部分に意識を向ければ、当然それが拡大するのです。
「ありがとう」をたくさん増やしましょう。 何が起きようとも感謝できるようになると、いい人間関係だけでなく、お金やチャンスまで流れ込んでくるようになります。
11.よく笑う
幸せな人はよく笑います。「笑う門には福来る」ということわざもあるくらいです。 笑いは幸せにつながるということは、はるか昔から言い伝えられてきているというわけです。
考えてみれば、笑わないで幸せになることなんてできないでしょう。
12.仕事に熱中する
やりたくもない仕事をイヤイヤやることが幸せであるわけはありません。 私たちは仕事にたくさんの時間を費やします。だからこそ、その時間に充実感を感じられるかどうかが幸せに大きく左右します。 幸せな人は仕事に情熱を傾けています。
13.人の役にたつ
幸せな人は誰かの役に立つ機会をいつも探しています。 彼らは誰かを喜ばせることが大好きだし、それによって自分も幸せな気分になることを知っています。
「お年寄りに席をゆずる」
「その人のために小さなプレゼントを買う」
人の役にたつと言っても、そんな小さなことで十分なのです。 そうした小さな親切が自分の幸せに大きな影響を与えるのです。
まとめ
幸せを決定するのは5つの要素が大事です。
- 1、仕事に情熱を持って取り組んでいる。
- 2、よい人間関係を築いている。
- 3、経済的に安定している。
- 4、心身ともに健康で活き活きしている。
- 5、地域社会に貢献している。
幸せな人に共通しているのは次の13の習慣です。
- 1.週に2回は運動する
- 2.自然に触れる時間を持つ
- 3.月に1冊は本を読む
- 4.食べ過ぎ飲み過ぎをやめる
- 5.お金の無駄遣いをやめる
- 6.他人を妬まない、悪口を言わない、誰かと比べない
- 7.テレビ、ネット、SNS、ゲームの時間を減らす
- 8.家族や友人と楽しむ時間を持つ
- 9.考えすぎを手放しシンプルに考える
- 10.感謝する
- 11.よく笑う
- 12.仕事に熱中する
- 13.人の役にたつ
幸せな人についてよく知ってそれを真似することが、誰にでもできる幸せへの近道になるでしょう。
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