もののけ姫「曇りなき眼(まなこ)で見定め、決める!」の意味とは?

先日、宮崎駿監督の「もののけ姫」を改めて観ました。
もう何度も観ているのですが、今回はその中のあるセリフが気になったのでそれについて書いていきます。
それは、 「曇りなき眼(まなこ)で見定め、決める!」 というアシタカの決意表明のような言葉です。
もののけ姫のテーマは色々あると思うのですが、「自然との共生」や「生と死」などと共に「アシタカの生き様」というのも多くの示唆を与えてくれているような気がしています。
迷いのないアシタカ
アシタカは、タタリ神の呪いで死ぬことを運命付けられます。
そしてそれを真正面から受け止め、自らの運命を見定めるため旅に出ます。
そして物語は「人間」や「もののけ」様々な集団が入り乱れて進んでいきますが、結局アシタカはどの集団にも属しません。
ジコ坊のセリフに「あやつ、一体誰の味方なのじゃ」 とありますが、彼の行動は全て自分の「曇りなき眼で見定め決めて」います。
決して何事にもとらわれていません。
常に自らの「曇りなき眼で見定め決めた」ことに従って行動します。
それは物語のはじめから一貫していて、彼に迷いや葛藤は一切ありません。
脅されても、情をかけられても、色目を使われても、集団の中にただ一人あっても、何があっても流されません。
自分の死すら超越していて、彼の眼に一点の曇りすら与えません。
他の登場人物は皆、自分の立場で物事を判断して行動していますが、アシタカだけは常に「何事にもとらわれません」。
曇った眼
この何事にも囚われないアシタカの生き様。
ここからとても大切なことが学べる気がします。
きっと我々は様々な「曇った眼」を持っています。
自分の置かれている立場からしか物事が見れていないかもしれません。
自分が正しいと思い込んでいるかもしれません。
社会の常識が正しいと思い込んでいるかもしれません。
損したくない、人からよく見られたいとばかり考えているかもしれません。
「もののけ姫」を見ていて、「おっことぬし」率いるイノシシの集団はバカだな~と思うかもしれません。
もしくは「エボシ」など人間のやることに腹を立てたかもしれません。
でも、もし自分があの物語の中にいたら、きっといずれかの集団に属し、その立場から「曇った眼」で物事を見ているのではないでしょうか。
「もののけ」なら人間を恨んでいるだろうし、「人間」なら自分の邪魔をする「もののけ」を退治しようとするのでしょう。
(※もちろん、それが悪いということではありません。)
曇りなき眼
たぶん、この「曇りなき眼で物事を見定める」というのは、言うのは簡単ですが実際にやるのはものすごく困難なことです。
でもだからこそ、そこには新たな可能性が広がっている気がします。
ただ単に「相手の立場に立って物事を見る」のではなく、「曇りなき眼で見る」のです。
自分の立場からでも相手の立場からでもなく、感情的でも評価的でもなく、それはすごくフラットな意識レベルなんだと思います。
正直、アシタカのレベルまで「曇りなき眼で見る」ことは現実にはなかなか難しいかもしれません。
でも、自分の「眼」にある何かしらの「曇り」を少しでも取り除くことができれば、全く別のものが見えてくるはずです。
「曇りなき眼で見たらどんな世界が見えるでしょう?」
すぐには見えてこないかもしれませんが、意識していればきっと何か新しい世界が見えてくるはずです。
これまでの自分の常識や正しいと思っていたことを超えた新しい世界がきっとそこには広がっています。
そしてそこから自らの意志で「決めて」アシタカのように迷いなく行動したら、一体どんなことが起こるでしょう。
今までと全く別の世界が広がっていきそうです。
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