寂しい〜居場所がなく孤独だと感じるときの処方箋

寂しい ……。
そう感じることは、きっと誰にだってあるでしょう。 私たちは自分が孤独だと感じるとき、寂しいという感情が湧き上がってきます。
そもそも、私たち人間は一人では不安定で無力な存在です。だからこそ、無力な自分を支えてくれる何かを必要としています。
人との繋がりは、そんな私という不安定な存在を支えてくれる”何か”なのでしょう。 だからそれがないと、私たちは不安と孤独に苛まれ、寂しいと感じるのです。
OECD(経済協力開発機構)の調査によれば、「ほとんど、もしくは全くほかの人々と時間を過ごさない人」の割合は、日本人の男性で17%、女性で14%もいるそうです。
これは、先進21カ国平均の約3倍。私たち日本人は、世界の中でもダントツに孤独なのです……。
ここでは「寂しい」ということについてさらに掘り下げていきます。
目次
SNSは孤独感を増幅する
今ではSNSを利用すれば友人といつでもつながることができます。
しかし、それでもなお多くの人は居場所がなく孤独だと感じています。 SNSで楽しそうにしている友人の姿を見て、「それに引き換え自分は……」とむしろ孤独感を深めてしまうことも起こっています。
SNSを長時間利用している子供は、鬱になる危険性が27%高まるというデータがあります。
SNSは人と繋がることを容易にした反面、孤独感をも倍増させているのでしょう。
人といても寂しい

人間は大勢の人の中にいても、その人たちが自分を認めていないと感じれば寂しさを感じるものです。 表面的な繋がりでは、私たちの本質的な寂しさは癒されないのです。
容易に人と繋がれる時代にあって、私たちがなかなか寂しさを埋められないのはそのためです。パーティでたくさんの人たちと騒いでも、SNSで何千人の人と繋がっても、浅いつながり、もたれ合いのような人間関係では、やっぱり寂しさを埋めることはできないのです。
「私という存在」を誰かに、あるいは何かに丸ごと受け入れてもらいたい ── 。
私たちが感じている寂しさの裏には、そんな願いがあります。
私たちのジレンマ
温かい人間関係はそれ自体、癒しの機能があります。 「自分が受け入れられている」という感覚は、私たちの心を癒し、安心感をもたらしてくれます。 「寂しい」と感じている心を癒してくれるのは、そういった人との深い繋がりです。
私たちは、人との間に深い繋がりを求めている ── というわけです。
しかし、人との深い繋がりは、同時に私を縛り付ける煩わしさがある……。
現代に生きる私たちのジレンマはそこにあるのではないでしょうか。 「寂しさ」と「煩わしさ」の狭間で不器用にもがいているのです。
第3の居場所

そんな私たちの救いになるかもしれないのが、仕事や家庭以外の「第3の居場所」と呼ばれるものです。
それは趣味の集まりったり、スポーツやボランティアのコミュニティだったりします。
そうしたコミュニティには、仕事や家庭のような利害関係がないので、緩やかな人間関係が成立します。
相手の良い部分だけに注目することが容易で、遠すぎず近すぎない、理想的な距離感を保つことができるのです。
その中で、温かな人間関係を構築できれば、「寂しさ」と「煩わしさ」の微妙な隙間を埋めてくれる居場所となる可能性が十分にあります。
「なんだか寂しい」と感じるのなら、積極的に「第3の居場所」を探してみましょう。
趣味、学び、スポーツ、ボランティア、政治、宗教、ペットなどを通して人とつながってみましょう。
うつ病や引きこもり、または何かしらの心理的なトラウマを抱える人たちは、自分と同じような境遇の人たちが集まる自助グループへの参加が良いかもしれません。 同じ悩みを持つもの同士で集まれば、きっと自分は一人じゃないということを感じることができるでしょう。
寂しいときにやってはいけないこと
寂しいと感じているときにやらない方が良いことを3つあげておきます。
SNS
前述したように、SNSは他人の楽しげな投稿を見ることによって孤独感を増幅してしまいます。 寂しいと感じる時は極力SNSは見ない方が良いでしょう。
他人の悪口
寂しさのはけ口として他人の悪口を言ってしまうことがあります。しかし、悪口を言えば言うほど、どこかで自分を惨めに感じるようになり、自己嫌悪に陥ってしまいます。 寂しいときには他人の悪口を言うのは極力控えましょう。
他人に求め過ぎる
自分の寂しさを100%埋めてくれることを他人に求めるのはやめましょう。求めるものが多すぎて相手の人は困惑するでしょう。そしてまた、あなたは自分の期待に応えてくれない相手に失望することになるでしょう。
寂しいときにやると良いこと
寂しいときにやると良いことも3つあげておきます。
カフェやネットカフェに行く
カフェやネットカフェは、基本的に一人の人たちが集まる場所です。それぞれが自由に自分のことをやっているので、干渉されることなく、似たような人たちが集まっているので寂しさも紛れるでしょう。一人なのは自分だけじゃないということを確認することもできるはずです。
運動する・何かに没頭する
運動は、私たちの意識を「寂しい」という感情から引き離してくれます。また、肉体的な疲れは心地よい眠りをもたらしてくれます。何かに没頭することも同様です。
心許せる誰かと会う
寂しいときは誰かと会いたくなるもの。でも、人と会うことで逆に寂しさが増すこともありますから、できるだけ心許せる人と会いましょう。会うとエネルギーがチャージできる人がいいですね。
まとめ
- 私たち日本人は、世界の中でもダントツに孤独。
- SNSは人と繋がることを容易にした反面、孤独感をも倍増させている。
- 私たちは「寂しさ」と「煩わしさ」の狭間で不器用にもがいている。
- 仕事や家庭以外の「第3の居場所」が寂しさを埋めてくれる。
今回は、私たちが抱える「寂しい」という気持ちについて書いてみました。何かの参考になれば幸いです。
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