AQ(逆境指数)とは?
昨今、欧米でにわかに注目されている指標に『AQ(Adversity Quotient / 逆境指数)』と呼ばれるものがあります。
知能の程度を示すIQ(知能指数)、心の知能指数といわれるEQ(感情指数)と同じように、逆境に陥った時のストレス耐性や心の強さを表す指標がAQ(逆境指数)です。
AQは、現代の企業経営においてはIQや EQ以上に必要なものとして研究されています。
なぜなら、現代は安定した時代ではなく、不測の事態が次々と起こる予測不可能な時代だからです。 例えば、テロや自然災害、社会構造の変化などによって、企業はいつ不測の事態に巻き込まれてもおかしくはないのです。
そうした逆境の中では、いくらIQや EQが高くても、それだけでは乗り切ってはいけません。 勉強ができる「秀才」でも、人の痛みがわかる「いい人」でも、それだけではダメなのです。
逆境に必要なのは、柔軟なメンタルや責任感、そして創造力などです。 そんな逆境を乗り切る能力の高さを表す指標がAQというわけです。
AQは、米ハーバード大学ビジネススクール客員教授のポール・ストルツ博士によって考案されました。
目次
AQのレベル
AQは、レベル1(最も低評価)〜レベル5(最も高評価)の5段階に分類されています。
- レベル1 逃避(Escape)……逆境・トラブルから逃げだす。
- レベル2 生存(Survive)……なんとか生き残る手段を考える。
- レベル3 対処(Cope)……応急処置的な対処で凌ぐ。
- レベル4 管理(Manage)…… 逆境を管理し解決しようとする。
- レベル5 滋養(Harness)……ピンチをチャンスにしさらなる飛躍を目指す。
会社の上司やリーダーが「レベル1逃避」だったら最悪ですね(汗)
とはいえ、案外いるような気もしますけど……
企業や組織の経営者やリーダーには、レベル4以上のAQが求められます。 そうした人物がリーダーでなければ、逆境に上手く対処できず、結果的にメンバーが不幸になってしまうでしょう。
逆境における人間の3つのタイプ
人は逆境に直面した時、次の3つのタイプに分かれると言います。
- 脱落組……頂上を目指すのを何年も前に諦めていながら、それを自ら認めない人たち。
- キャンパー……仕事はキッチリこなすが、必死に頑張るわけではなく、安全で安定した場所を求める人たち。
- 登山家……逆境に負けずひたむきに頂上を目指す人たち。
企業に属する従業員の80%以上は「キャンパー」であり、その場に留まり、現状をなんとかやり過ごそうとするものの、逆境が重なると慌てて逃げ出す脱落組になってしまいます。
逆境の中で組織に求められるのは、ひたむきに頂上を目指す登山家タイプの人材です。
もちろん、組織には多様な人材が必要であり、全員が登山家タイプである必要はありませんが、逆境の中では登山家タイプの人がリーダーシップを発揮しなければ、組織は生き残っていけないでしょう。
まとめ
- AQ(逆境指数)とは、逆境を乗り切る能力の高さを表す指標。
- 「逃避」「生存」「対処」「管理」「滋養」の5段階に分類される。
- 人間は逆境に直面すると「脱落組」「キャンパー」「登山家」の3タイプに分かれる。
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