自己実現を目指す人のための本
「自分のための人生/ウエイン・ダイアー」
全世界で3000万部以上のセールスを記録している『自分のための人生/ウエイン・ダイアー』 という本があります。
この本が伝えようとしているメッセージを簡単にまとめると次のようになります。
人生は自分で選択できる。
他人基準で生きるのをやめて自分の人生を生きよ。
恐れることなく我が道を行け。
つまり、この本は「自己実現を目指す人のための本」です。
以下でさらに解説していきます。
目次
毒にも薬にもなる一冊
個人的にはこの本のメッセージはとても好きなんですが、これは毒にもなれば薬にもなるものです。
社会の中で自分らしさを押し殺して生きてきた人には良い薬となるでしょう。
自分らしく生きるために強く背中を押してくれます。
精神的な自立とはどういうことかについてよく理解できるようになるはずです。
ただし、自分らしさを求めすぎると、それが毒にもなりかねません。
わがまま、自分勝手、無謀といった毒です。
社会の中で生きていくには、ある程度自分を押し殺さなければならないのも事実です。
自立より、まずは社会への順応が優先される段階にある人にはあまりおすすめしない一冊です。
とはいえ、精神の独立、人としての自立、という意味では誰にとっても価値があるのも事実です。
そうしたことに少しでも興味があるなら一読してみる価値があります。
参考までに、本書の中で私が良いなと感じた3つのポイントを紹介します。
あなたの人生の大部分が「すべきこと」で決められてはいないだろうか
世の中には「〜すべき」ことがたくさんあります。
しかし、あなたの人生の大半がその「〜すべき」ことで決められていないでしょうか?
もちろん社会に順応し、うまく生きていくためにはそうした「〜すべき」ことを大事にする必要があります。
でも、それが極端になって人生が「〜すべき」ことで埋め尽くされたら……それで本当に幸せでしょうか?
人生を「〜すべき」で埋め尽くされた人たちの多くは、常に不安に襲われ、うつ病や神経症に苦しんでいます。
だとしたら、自分の中で常識化してしまった「〜すべき」を捨て去って、自分の人生を取り戻す必要があります。
もっと主体的に人生を生きなければ、半分死んだようなものです。
「人間はロボットではない。迷路の中で人生を送り、自分にとっては意味さえないような、他人が決めた規則でがんじがらめになている、そんな機械ではない」(本文より)
「退屈」は「無能」の証
退屈するということは、すなわち、現在という時を自分なりに充実して過ごす能力がないということである。
退屈するかしないかは自分の選択によって決まる。
つまり、自分自身で招くものなのだ。
人は退屈を環境のせいにしたがる。
「この街は本当につまらない街だ」「なんと退屈な話をする人か」……
(本文より)
退屈は誰かのせいでなく自分自身のせい……。
── そう言われて私はハッとしました。
きっと、同じように感じた人も多いはずです。
やはり人生は誰かから与えられるものではなく、自分のものなのです。
退屈な人生も、充実した人生も”自分で”作り上げるものなのです。
人生は誰のためのものか?
── まさにタイトル通り「自分のための人生」です。
人生の達人が100%実行している極意
最後に、充実した人生を送っている人について本書の中で紹介されていたので抜粋しておきます。 このような人物像を筆者は理想としているのです。
- 人生のどんなことも好きで、決して不平を言ったりため息をついたりしない。
- ありのままの現実と素直にうまくやっていこうとする。ありのままの自分を受け入れる。背が高いことは結構だが、低いのもまた結構なのだ。
- すこぶる好奇心が旺盛。理髪店へ行けば髪の刈り方を知りたくなる。 他人の賞賛を得ようと知識をひけらかすことは決してない。
- 過ぎてしまったことをくよくよ考えて現在を無駄にしているという後ろめたさも感じないし、悩むこともない。
- 新しい道の経験を自分から求めていく。曖昧模糊としたものを探求していくのが好きだからだ。
- 現在の時を充実させるのに忙しい。
- 独立心が強い。
- 自分自身の自由を大切にし、他人に期待されたりすることによって自分を縛らないようにする。
- プライバシーを何より大切にする。たとえ他人の反感を買おうともである。八方美人になるようなことはしない。自由のことになると頑として意思を貫く。誰かが彼らに助けを求めても、助けることが自分自身にもその当人にも害になると言って拒絶する。
- 彼らは人と付き合うのが好きだし、一緒にいたいと思うのだが、自分を支えとして寄り掛かってこなければもっといいと思う。
- 一般の人が求めるように名誉など求めない。
- 他人の意見に振り回されることがないし、他人が自分の言動を気に入ろうといるまいとほとんど気にしない。
- 他人を感動させてやろうとか、他人の目に止まるような行動をしてやろうなどという気が一切ない。
- 心が内側に向いているので、自分の行動に対する他人の評価には関心がない。評価や称賛には淡白である。
- 自分の人生を充実させるのに忙しいので、他人のつまらない行為に付き合っている暇はないのだ。彼らは行為者であって、他人を責める批評家ではない。
- 彼らの態度は飾らず、さりげなく自然である。
まとめ
今回は『自分のための人生/ウエイン・ダイアー』を紹介しました。
この本は「マズローの欲求5段階説」の自己実現段階に向かう人のために書かれたと言っても良いでしょう。
つまり、物理的にも社会的にもある程度満たされた人が次に向かう段階です。
社会に合わせるのではなく、自分主体で生きていく……つまり自己実現の段階というわけです。
本当の意味で、自分のための人生を生きようと決意した人はぜひ読んでみてください。
あなたが今その段階にいるのなら、きっと面白いはずです。
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